教員の1冊『批評の教室―チョウのように読み、ハチのように書く』
推薦の言葉(地域社会学科 上戸理恵)
本学教員からのご紹介です。
作品を読むこと・楽しむことを「消費する」と表現することがあります。しかし、私たちはコンテンツの消費者であると同時に、それについての解釈を発信するクリエイターにもなりえます。読むことが創造的営みであることを知ってほしい。私自身、常々そう考えながら本学で「文学」の授業を担当しています。本書の第三章の冒頭は「自分は芸術家だということは覚えておこう」という見出しから始まります。そこで筆者は、自分の読みをアウトプットすること(=批評を書くこと)の創造性・芸術性を念頭に置くとよいと述べていますが、私はこの記述を読んだとき、深く頷きました。
本書の前半では、読むことそれ自体を「楽しむ」ための方法が丁寧に説明されていますが、後半では、書くことや書いたものを誰かとシェアすることも「楽しみ」の一つであることが強調されています。
何かを「楽しむ」ためのルートを複数持っておきたいという方におすすめの一冊です。
書名:批評の教室――チョウのように読み、ハチのように書く
著者:北村紗衣
出版社:筑摩書房
出版年:2021年
本はここにあります