職員の1冊『羆撃ち』

2018.4.23(月)

推薦の言葉(事務局 工藤敏博)

羆撃ち

羆撃ち

学生支援課長からのご紹介です

 NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」でも取り上げられた、北海道標津町在住猟師のノンフィクション作品。
 孤高の猟師としての体験がいきいきと描かれている。動物と対峙する時の思いや動物が姿を現すまでの緊張感、心の思いがひしひしと伝わってくる。著者の自然と命に対する真摯な向き合い方が生命の尊さと偉大さを改めて感じさせてくれる。
 自然の描写がまるで自分も山の中を歩いているかのように感じ、感覚が研ぎ澄まされる思いがした。また、自然の中でのあらゆる出来事が、まるで私自身が経験したかのように感じられる臨場感あふれるものだった。
 都会で生まれ育った皆さん。日々仕事に追われ続けている皆さん。時には大自然の中に身を投げ出してみてはいかがでしょうか。一歩野山に足を踏み入れると、川の流れる音が聞こえ、鳥の鳴き声が聞こえます。時には思いもよらぬ動物が目の前を走っていくこともあります。風の音も聞こえます。木の葉を鳴らし、木々を揺らす音も聞こえてきます。
 全身の感覚を研ぎ澄まして自然を感じる。時にはそんなことも必要なのではないでしょうか。

書名:羆撃ち
著者:久保俊治(くぼ・としはる)
出版社:小学館
出版年:2012年

・本はここにあります