教員の1冊『仏道に生きる』

2015.9.18(金)

推薦の言葉(学長 巌城孝憲)

仏道に生きる

仏道に生きる

学長からのご紹介です。

 「繋がって人間」、「孤独ということ」、「現実を生きるということ」、「いのちの事実を生きる」、「関係を生きる存在」などの見出しが示しているように、現代に生きる我々は、しばしば人間であることの厳しい問題に直面しますが、それは、共に生きるということ、現実の今を生きるということ、という本来の自己自身を考える大事な問題であります。緑の芝生を手入れして、それに捉われている時、たんぽぽは邪魔者でしかありませんが、「たんぽぽを愛してみてはどうですか」と言われた時、現実の自己自身をも否定し排除してきた捉われに気づかされます。仏道に生きるとは、自己の事実に生きるという智慧と勇気ある生き方への歩みをうながすもので、大学生の皆さんにも、極めて示唆に富んでいる一書と思われます。

書名:仏道に生きる
著者:宮城顗(みやぎ・しずか)
出版社:真宗大谷派宗務所出版部(東本願寺出版部)
出版年:2007年

本はここにあります